2016年10月21日金曜日

Walkman NW-X1050 メンブレンスイッチ修理

ヤフオクで落札したウォークマンNW-X1050。
当時、フルデジタルアンプS-Masterを搭載したWalkman史上最高音質の上位機種だった。
S-Masterも進化し、音質ももっとよくなっている今でも、このNW-X1000シリーズは、
中古市場では、根強い人気があり、値段も高値で取引されている。
箱等の付属品一式が揃っていた為、6,500円で落札出来たのは、格安だった。
しかし、本体上部の再生スイッチが正常に動作しない。
少し触っただけで再生になったり、リバースになったり、
不安定な動作を示す。

ソニーのサポートに出せば、確実に10,000円以上の修理費がかかる。
ソニーウォークマン修理費用目安

せっかくなので、本体を分解し、修理を試みる事に。



全てプラスネジの為、プラスドライバーのみで分解出来ます。

ウォークマンX-1050のメンブレンスイッチの構造は、金属ドーム型で、基盤のリードスイッチ端子部分の上にドーム型の金属を設置し、薄い粘着性のフィルムで固定しています。金属のドームがスイッチを押下した際に、独特のクリック感を生み、電気が通電する仕組みである。

飯田電子設計 福島工場

症状の原因は不明だが、とにかくドームをはがす必要があるようだ。



金属ドームは薄い粘着フィルムで基盤上に固定されているので、このフィルムを、マイナスの精密ドライバー等で端から丁寧にスクラッチしながらフィルムを少しずつはがしていく。ドームの直径は約3mm程度と小さく、フィルムもかなり薄い為、慎重に作業する必要がある。
フィルムの端が持ち上がれば、ピンセット等でゆっくり引き剥がせば、金属ドームが取れて、基板上のリード端子がむき出しになる。よく見ると、黒いスス状の汚れが、金属ドームの裏面と端子上に見受けられた。おそらく、押下を繰り返す内に、金属ドームそのものがずれたか、金属の粉等によって、間違ったリードに通電する状態になっていたのではないだろうか。金属ドームの裏側と基板上の端子をパーツクリーナーを使用してクリーニングする。そして、再び金属ドームを基板上に固定する。その際、取り付ける向きは、念の為、最初の状態とは異なる向きで取り付けた。

元に組む前に、通電し、ボタンをテストする。問題なく、再生ボタンが正しく動作し、他のボタンも正常に動作しているようだ。確認が済んだら、エアーで埃を飛ばし、再び元通り組んでいく。

私は色々なものを修理して使用している。今乗っている古いバイクもそうだ。
ものにあふれた次代。修理するより新品を買ったほうが安いという逆転現象も起きている。
そんな中で、中古でも一生懸命に探せば、新品の様に非常に質の高いものに出会う事が沢山ある。例え壊れていても、修理すれば十分に利用できるものも沢山ある。
リサイクルと言われるようになって、20年近くになる。こんな時代だからこそ、知恵を身につけ、得をしたい。


元通りに。故障がない状態で使えるのは、気持ちが非常にすっきりしします。

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